人生儀礼

数え年について

古来我が国では、年令を数え年で数えてきました。数え年とは、誕生日に関係なく、生まれた年を1歳、翌年を2歳として数えます。1月1日元旦をもって年が改まり、年令も日本人全てが一緒に年をとると考えられていました。
七五三や厄年祓い・年祝いは、数え年で行うのが昔からのしきたりです。

人生儀礼一覧

■懐妊〜幼少まで■

■成人後■



▼懐妊から幼少まで

安産祈願
 神の恵みをいただいて、新しい命が宿ってから5ヶ月目の戌(いぬ)の日に、岩田帯(腹帯)を締め、赤ちゃんの健やかな成長と無事な出産を神様に願って安産祈願を受けましょう。戌の日というのは、「犬のお産が軽いこと」にちなんでおり、安産の願いが込められています。
 当神社は御祭神「子育ての神」として祀られておりますので、大勢の方が参拝にいらっしゃいます。
 
初宮詣
 赤ちゃんが生まれて初めて神社にお参りし、神様のご加護のもと、母子共に無事、出産と言う大事を終えたことを感謝し、赤ちゃんが健康で立派に成長するように初宮参りをいたしましょう。多くの場合、赤ちゃんは晴れ着を着て、おばあちゃんに抱かれ、家族揃ってお参りされます。
 
 古くから男児は31日目、女児は33日目、または100日目にお参りするのが一般的ですが、あまり日数にとらわれず、暖かい日や天気の良い日にご参拝下さい。
 
七五三詣(3歳、5歳、7歳)
昔より数え3歳の男女児、5歳の男児、7歳の女児が晴れ着を着て、家族揃って神社にお参りし、子供の成長を神様に感謝し、今後更なる成長を祈願します。
 
 3歳の「髪置(かみおき)」、5歳の「袴着(はかまぎ)」、7歳の「帯解(おびとき)」のお祝いを行います。「髪置」は男女児ともに行われた儀式で、この日を境に髪を伸ばし始めました。また男児は「袴着」で袴を着け始め、女児は「帯解」でそれまで付け紐で着ていた着物から帯でしめる着物に替えました。
 数え年で行うのが本義でありますが、最近では満年令で参拝される方も増えております。
 
髪上祝(13歳)
 数え13歳の少女は、髪上祝をいたします。
13歳は、自分の生まれた時の干支が初めて一巡する年であり、身も心も大人の女性へと成長する年令です。
 
 古来より、「大和撫子」「手弱女(たおやめ)ぶり」と日本女性を称えてきた言葉を示すように、心清らかで、勇気・機転・情愛を持ち合わせた大人の女性に成長してほしいと願い、お祓いします。
 お正月に参拝されるとよいでしょう。
 
元服祝(15歳)
 数え15歳の少年は、元服祝をいたします。
15歳とはかつての元服に由来し、武家の子息は元服を迎えると、神社で武運長久を祈りました。
 
 元服とは、一人前の男として重要な責任と義務を負い、社会の仲間入りを果たす年令を意味します。強い身体と精神力を持った「益荒男(ますらお)」として、雄々しく男らしく成長するよう願い、お祓いします。
 お正月に参拝されるとよいでしょう。

▼成人後

成人式 [成人奉告祭](20歳)
 男女共に満20歳になりましたら、神社にお参りをして、神様に自分の成長を感謝し、無事大人の仲間入りができたことを奉告します。
 
 成人とは、ただ年令が20歳に達したからというものではなく、自分の行動全てに責任を持たなければならない立場になったことを自覚する節目なのです。育てていただいた両親や地域社会の人々に感謝し、社会の一員として神前に誓いをたてましょう。
 お正月に参拝されるとよいでしょう。
 
結婚式 [結婚奉告祭]
 結婚は、数ある人生儀礼の中でも最も晴れやかな節目となります。神様のおはからい(御神縁)によって結ばれた二人の新たな門出を祝うと共に、神様の前で、苦楽をともにして明るく幸せな家庭を築き、子孫の繁栄をはかる事を互いに誓い合います。
 他の式場で挙式なされた方も、氏神様に奉告参拝いたしましょう。
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結婚記念日祭
 夫婦ともども健康で仲睦まじく過ごせたことを神様に感謝して、心新たにこれからも二人で力を合わせてよい家庭を築いてゆくことを誓い、お祝いする機会です。
結婚満 5年目 木婚式
満10年目 錫婚式
満15年目 水晶婚式
満20年目 陶器婚式
満25年目 銀婚式
満50年目 金婚式
 
厄祓
厄年を迎えると、災厄が自分の身に降りかからないように、神社で心身の様々な厄災をお祓いし、神様のご加護を賜るようにお祈りします。
 
厄年とは?
日本には古来より、人生の機転、または体質の変化する人生の節目を「厄年」として忌み慎んできました。厄年には、昔より災難や障害を被りやすいとされています。地方によって多少異なりますが、通常は数え年で、男性25歳、42歳、女性19歳、33歳、とされています。 特に男性の42歳、女性の33歳は一生の大厄とされています。厄年の前後3年間をそれぞれ前厄(まえやく)、本厄(ほんやく)、後厄(あとやく)と言います。
今年厄年にあたる方は「厄年表」をご覧下さい。
 
年祝(61歳〜)
長寿を祝う儀式を「年祝い」と言います。両親や祖父母をはじめ、家族が長寿であることほどおめでたいことはありません。年を重ね、無事に人生を送ってこれたことを感謝し、更に今後の厄災消除、身体健康、延命長寿をお祈りします。ご家族揃って神社へ参拝し、お祓いを受けましょう。
今年年祝いにあたる方は「年祝表」をご覧下さい。
還暦
(かんれき)
61歳 地方によってはこの還暦を一種の厄年としてあつかうところもありますが、当社では一般的に祝い年として扱っております。 生まれた年と同じ干支に還ることからこの名前が付きました。第二の誕生を迎える事になぞらえ、昔から赤い衣装を着てお祝いしました。
古稀
(こき)
70歳 唐の詩人杜甫(とほ)の「曲江の詩」の一節に「人生七十古来稀」にちなんだといわれています。 「人生五十年」といわれた昔はまさに70歳まで生きるという事は稀だったのでしょう。
喜寿
(きじゅ)
77歳 「喜」を草書体にすると七十七に似ている事からつけられたといわれます。
傘寿
(さんじゅ)
80歳 「傘」の略字が八十に似ている事からつけられたといわれます。
米寿
(べいじゅ)
88歳 「米」という字を分けると八・十・八になる事からつけられたといわれます。
卒寿
(そつじゅ)
90歳 「卒」という字の略字の「卆」を分けると九・十と読める事からつけられたといわれます。
白寿
(はくじゅ)
99歳 百から一を取ると白になるところから、白は九十九に通じるといわれます。
   
 
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