おりおりの歳時記

 年中行事には、先祖たちが守り伝えた「祈り」の姿があります。
 先祖祭りはすなわち神道の祭りであります。
 
 神霊の宿るしるしとして、門松・桃の花・菖蒲(しょうぶ)・鯉のぼり・七夕の竹飾りなどがあります。また、食べ物が供えられ、みんなで分け合って食べます。すなわち神人共食(しんじんきょうしょく)であり、直会(なおらい・・・お供えしたものをお下げして頂いた物)であります。
 先祖祭りは、豊作を祈り感謝する祭りであり、先祖も穀物も私たちにとって生命の親であります。
 
 季節の折目折目に、私たちはこうした行事をして、日々の生活が豊かであることを祈り、感謝してきました。ご先祖はその度ごとに私たちのところに訪れ、常に私たちを見守って下さります。お祭りを盛にすることにより、人々の和を作ります。お祭りの心を子から孫へと伝えて行きたい。それが、将来に日本の伝統を伝えて行くための我々の務めであると思います。
花見の宴
   奈良時代(万葉集の頃)の花といえば、梅をさしていったが、平安時代(古今和歌集の頃)以降は花と言えば桜をさして言うようになる。
 
 サクラの「サ」は田の神、穀霊のことを言い、「クラ」は座、すなわち神座のことを言う。サクラは穀霊の宿る花として崇められた。
 
 山遊び(山行き)は、このサクラの花見を言い、単に花見だけでなく、お弁当を持っていくのは、このサクラの神様へのお供え物であって、山においでになる田の神様を迎えるための神人共食(直会)である。これが花見の宴となってきている。
 
 
 
2日頃 八十八夜
  立春から数えて88日目。春と夏との境目にあたります。春霜も終わり、種をまくのにいいと言われる事から、農繁期を迎えます。
 
5日 端午の節句
  端(はじめ)の午(うま)の日からきています。
「さつきいみ」という言葉がありますが、早乙女の忌みごもりの日をいいます。
 
 菖蒲(しょうぶ)は、武勇を尊ぶ尚武に通ずる事から、男子の節句となりました。
 ちまきを食べるのは、中国・楚の時代、中臣屈原(くつげん)が5月5日に泪羅(べきら)の渕に投身自殺をしたことをあわれんで、竹の筒の中にお米を入れ、水中に投げ供えたという説話から来ています。また5月5日の命日に鯉のぼりを作って飾ったともいいます。
 柏餅を食べるのは、柏の木は新芽が出ないかぎり、古い葉が落ちないことから、家系が絶えないと言う縁起のよいものです。
 
15日 春祭り(伏木神社例祭)
氏子の繁栄を祈る祭りで、氏神様に恩恵感謝のおまいりをしましょう。
田祭り(除蝗祭・じょこうさい)
田植えが終わり一段落した頃、いなごの害のないよう田んぼに御幣を立てて祈ります。
  
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